正直、交流会イベントが苦手だったスペース運営者が、会員交流会を楽しめるようになった3つの工夫
この記事は、コミュニティマネージャー Advent Calendar 2019 、2019年12月12日(木)担当分として書いたものです。
こんばんは。東京・五反田のコワーキングスペース「Contentz」管理人の鬼頭佳代です。Contentzは編集プロダクション・有限会社ノオトが運営する仕事場で、私の主務は編集者・ライターです。
2018年冬にスペースを大幅増床した当スペース。日々、さまざまなイベントを開催しています。
その一つが「会員交流会」。特に、コワーキングスペース運営者の多くが取り組んでいるイベントだと思います。正直、時間も労力もかかりますし、マンネリ化するのも悩み……。
けれど、いくつかの工夫によって、楽しく、毎回違う角度から開けるようになりました。今日は、Contentzが実際に行っている会員交流イベントと合わせて、その工夫をご紹介します。
現在は、2種類の会員さんの交流タイムを定期開催中
現在、Contentzでは、2種類の会員交流イベントを開催しています。
【1、会員交流会】
・3カ月に1回開催
・会員さん同士+運営会社である「ノオト」の社員との交流
・最近は、たこ焼き、流しそうめん、クリスマスパーティーなど、企画ものが多い
・新メンバーは全体の前でスライドを使った自己紹介タイムを設けています
・運営から全体へのお知らせタイムも
【3時のコーヒー会】
・隔週1時間
・コーヒー好きな会員さんがおいしいコーヒーを淹れてくれる
・運営側は、お土産またはコーヒーに合う甘いものを差し入れ
・特に新しく入った会員さんにも、参加を声掛けする(1人目の友達をつくる作戦)
・会員さんから、スペース運営側への要望を聞く場でもある
・後述しますが、2019年から新設したイベントです
今は、どちらのイベントも常連のように楽しみにしてくださっている方がおり、ここでの出会いがお仕事や人間関係の広がりを生み出していたり……。Contentzには欠かせない存在で、きっと楽しみにしてくださったいる方もいると信じています(笑)。
もともとは課題だらけ! 後回しになりがちだった会員交流会
今でこそ、スムーズな運営ができているのですが、Contentzの管理人になった当初はいろいろな課題を抱えていました。例えば……
・そもそも主務である編集業と兼任なので、そんなに時間も余力も取れない
・管理人(私)がお酒を全く飲まないため、飲み会でいまいち盛り上がれない
・比較的静かなスペースなので、そもそも会員同士の交流ニーズがあるのか不明
・1回ならばいいけれど、継続して開催すると参加者も飽きてくる
・企画から当日準備までを一人でやるのは大変
などなど……
つまり、正直に言うと「後回し」になりがちだったんです。事実、3カ月に1回ペースで開催していた交流会が、4カ月に1回と頻度が下がっていた時期も……。でも、会員さんは素敵な人が多いし、楽しくできないかな、と常に考えてたんです。
つまり、
・運営コストは下げる↓(時間&精神面)
・イベントは盛り上がる↑(企画&参加人数)
の両立がしたい。
そこで、いくつかの工夫をすることにしました。
コツ1:業務をルーティン化し、意思決定の数を減らす
そもそも、
・イベントをいつやるべきか?(できるだけ多くの会員さんに来てほしいけど、出欠を取るのが大変!)
・どんな企画をするべきか?(タイムテーブルは? 誰が何を話すの?)
・何を準備するべきか?(季節もの? それとも、新店のメニュー?)
などを毎回考えること自体が大変です。
つまり、行動できない背景として「案外、決めること自体が手間になっている」と気がつきました。そこで、Contentzでは、次の5つを固定しています。
・開催日(会員交流会の場合は、3の倍数月・3週目・19〜21時)
・集客方法(Facebookグループ、館内のホワイトボード、次回日程をすぐに伝える)
・準備スケジュール(飲み物や食べ物の発注日を決める)
・当日、必須の準備アイテム(名札や会場レイアウト)
・発表内容(新会員さんの自己紹介+運営からのお知らせをメインにする)
これをしておくと、事前にするべき準備のスケジュールが決まります。そうするとタスクがシンプルになるので、遂行が簡単になりました。
どれだけ本業が忙しくても、この作業がいつ発生するのかが事前に分かるため、準備に時間を割きやすくなりました。
コツ2:会員さんの「好き」や「得意」、「やりたい」を積極的に取り入れる
次に、具体的にどんな食事を用意するか、などのメインの企画の部分。2019年は新たに3時のコーヒー会を始めたり、流しそうめんやたこ焼きなどをしてきたりしました。
実はそれぞれの企画は、会員さんやノオト社員にかなり手伝ってもらっています。
例えば、「3時のコーヒー会」は、自前の道具を使って館内でコーヒーを淹れている会員さんに声をかけ、ご協力をいただいています。すると、「3時のコーヒー会」に参加していた別の会員さんが、「今年の夏は流しそうめんをやりたいと思っているんです!」と言っているのを聞き、夏の交流会は流しそうめんになりました。
今日の会員交流会は、夏なので流しそうめんでしたー! 流すと楽しい、そして、オクラやごま油を入れるとおいしい。「人生初の流しそうめん!」と言ってくださる会員さん、そしてぐいぐい食べる会員さんのお子さんもいて、なんとも楽しい会になりました☺️✨ #本日のCONTENTZ pic.twitter.com/YkDftnrREw
— 鬼頭佳代🌕編集者&コワーキング運営 (@Kayo_Kitoh) June 18, 2019
そして、たこ焼きパーティーは社関西出身のノオト社員のたこ焼きがおいしいという情報が入ったことから生まれていますし、私はアルコールの選び方や分量の調整が全くわからないので、そのへんの用意はお酒が好きな社員に完全に頼っています(笑)
最近は、次回の日程を会の最後に伝えているので、「次は何がいいですかね?」と聞くようになりました。もしかしたら、次も来たい!と思うきっかけにもなっているのかも……。
それぞれの「好き」や「得意」をちょっとずつ持ち寄って、発揮する。それで、Contentzで楽しい時間を会員さんや社員と一緒に作れればいいなぁと思います。
コツ3:気負いすぎず、気楽に。まずは運営者自身が楽しめるように
最後は、ちょっと気持ちの話です。
「コワーキングスペースの運営者(コミュニティマネージャー)なんだから、うまく交流会やらなきゃ!」 私はそんなふうに重く考えて気負い過ぎると、必要以上に動けなくなってしまうタイプです。
自分のそういう考え方のクセを分かっているので、いい意味で「別に失敗しても、やばいことになるわけじゃないし。きっと周りも助けてくれる」という気持ちをあえて持ち、自分がやりやすい環境を作っています。
あと、こちらが緊張していたり、楽しくなさそうだと、会員さんをはじめとする参加者にもそれが伝わって、楽しみにくくなってしまうのではないか……。より楽しい時間にするために、まずは自分が楽しみたいし、ヘルシーな形で継続していきたいなぁと思っています。
正直に言えば、今も飲み会を開くの自体は別に得意じゃないですし、この先、お酒を飲んで盛り上がる人生ではないでしょう(笑)。結局、自分ができるようにしかイベントの運営ってできないんです。
だから、「頼りない管理人だな〜」と思われるかもしれませんが、関わる人みんながそれぞれちょっとずつ得意や好きを持ち寄って、ちょうどよく、気持ちよくあれる交流会のあり方を模索していきたいと思っています◎
おわりに:イベント利用も大歓迎です!
ちょっと後ろ向きに聞こえたかもしれませんが、私としてはとても前向きな気づきや工夫ができた2019年でした。年内最後の会員交流会は来週で、クリスマスパーティーを予定しており、とても楽しみです!
また、Contentzでは、そのほかにも、外部向けのスペース貸し出しなども行っております。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせくださいね!
明日の担当は、カフェ&シェアオフィス「マチノテ」を運営する山田雅俊さんです!