3年半運営したコワーキングスペースをアップデートするシンプルな方法
※本エントリーは、コワーキングスペースの運営についてのブログ記事をリレー形式で記す「コワーキングスペース運営者限定アドベントカレンダー Advent Calendar 2017」9日目のエントリーです。
“優秀なライターは必ずしも「書くのが好き」なのではなく、「人にいろんなことを質問するのが好き」「自分が知りたいという欲求を満たすのが好き」「それをさらに別の人に伝えることが好き」な人なのです。もちろん、書くのが好きだと心から言えるその衝動は、ライターを目指す上で素晴らしいモチベーションになるでしょう。しかし、読者が求めているのは決して「書くのが好きな人が書いた文章」とは限りません。読後に支持されるのは、「物語を見つけ出し、それをどうしても伝えたいと思った人が書いた文章」なのです。”
コワーキングスペースCONTENTZ管理人の宮脇と申します。運営はコンテンツメーカー、いわゆる編集プロダクションの有限会社ノオトで、その創業者でもあります。
2014年7月1日、会社設立10周年の記念日にコワーキングスペースをオープンし、その2年後には徒歩1分ほどの飲食ビルに、コワーキングスナックCONTENTZ分室を開店しました。こちらは文字どおりスナックです。本業ライターのママを中心に、曜日替わりのチーママ(総勢8人)がカウンターに入ってくれています。
▼コワーキングスペースになくて、コワーキングスナックにあったもの
https://contentz.jp/news/coworkingac2016/
昨年は、オープンして半年のコワーキングスナックについて記しました。今回は3年半にわたって運営してきた現在の考えにもとづき、「コワーキングスペースのアップデート方法」について記してみたいと思います。
私は20年近く編集者として活動してきました。冒頭の文章は、いま私がヒーヒー言いながら書いている書籍の一文です。ライターハンドブックのような想定で、これからライターになりたい人、ライターになりたてで今後どうしていけば……という読者を想定しています。
このパラグラフを書き上げた時、私は「これってライターの話だけじゃなくて、コワーキングスペースの運営者も同じなのかもしれないな」と考えるようになりました。
前提として、コワーキングスペースを始める動機は運営者それぞれだと思われますが、大きく次の2つではないでしょうか。
1)ビジネスとして(お金を稼ぎたいから)
2)つながりを作りたいから
もちろん両方もあるでしょう。どちらに重きを置くかどうかもあるでしょう。私自身は、コワーキングスペースもコワーキングスナックも、(2)を重視して場を開きました。正直なところ、(1)についてはマネーのためというより、会社にとってその存在がプラスになると考えたからです。
しかし、ここ1カ月ほどで少し考えが変わってきました。コワーキングスペースを3年半、コワーキングスナックを1年半続けてきた結果、自分自身の「こうしていきたい」といった欲やエゴが薄まってきたのです。自分が好きだからやるというのはベースにあったとしても、やはりそこに集まってきてくれる人々のニーズを実現していく方向にシフトしていくべきだろう、と考えました。
どう変えるか。私が出した答えは、「管理人の交代」です。当スペースのような小規模なコワーキングスペースは、おそらく設立者が管理人を務め、その人の方針がコワーキングスペースにダイレクトに影響しています。CONTENTZもまさにそうでした。それを止める。適任者に権限を移譲することでダイナミックな変化を促し、「場に何かを求めている人たちが幸せな気分になる場所」に変えていきたいと考えています。
後任には昨日そのポジションを打診し、了承してもらいました。彼女自身もCONETNTZをもっと好きになってくれて、自分の理想とする場所を作っていってくれるでしょう。私はそれを静かに見守り、裏方としてできる限りのサポートをしていきます。
※最後にCMです。
第2回ウェブメディアびっくりセールで販売した「ライター学習帳 ライターのなり方」をコワーキングスナックでも販売しています。買いに来るついでに、ぜひ一杯飲んでってください。私もよく飲んでいます。